2015年12月18日

ガイドのためのレスキュー基礎技術。

私の所属しているガイド団体・山岳スポーツ指導協会による、「ガイドのためのレスキュー基礎技術」という講習を受講してきました。
場所は埼玉県・天覧山(てんらんざん・197m)の岩場。
これは普通の山岳会で実施するようなチームレスキューとは違って、さまざまなロープワークに精通しているガイドが、原則としてたった一人で要救助者を救出することを目的とした、少し特殊な講習会です。
講習の趣旨も、以下のようになっています。
この講習はガイディング中の顧客のトラブル、アクシデントを想定し、一般登山路でのレスキューを前提に行うため、特殊なクライミング用具などは極力使用せず、通常のガイディング装備を有効に使用することに重点を置く。
基本的には他の救援はないものとして実施する。
これはニコニコ笑って元気そうな要救助者役を背中に載せての、背負い懸垂下降を練習しているところ。
要領が解ってしまえばそれほど難しい技術ではないとは思うのですが、やはりレスキューにおいては、体力、馬力のある人が威力を発揮するというのが実感でした。

さて、今回の主な講習内容は、以下の通り。

①要救助者に対しての簡易ハーネスの作り方。
120cmのテープスリングを用いてウエストベルト、シットハーネス、チェストハーネスを作る練習をしました。

②滑落現場への移動と要救助者への接近。
これはアンカーの構築と、バックアップをとっての懸垂下降の練習です。

③引き下ろし1。
要救助者との同時懸垂、および背負い懸垂の練習。

④引き下ろし2。
要救助者の引き下ろし、および救助者と同時にやる懸垂下降練習。

⑤引き上げ(プルアップ)。
要救助者に対してバックアップしつつ、1:2、および1:6の力での引き上げをする方法の手順の確認。

さらに追加で、

⑥固定ロープのセットと通過。
複数顧客がいる場合の、より効率的な固定ロープの使用方法についての解説も受けました。

私も真剣に練習しています。

ロープが交錯しているようにも見えますが、それぞれちゃんと操作されています。

なお、今回使ったロープワークは以下の通り。
私が感じた重要度は、星の数で表しました(最大3つ)。

  • フィギュアエイト・フォロースルー (★★★)
  • フィギュアエイト・オン・ア・バイト (★★★)
  • オーバーハンドノット (★★★)
  • クローブヒッチ (★★★)
  • ムンターヒッチ (★★★)
  • ミュールノット (★★★)
  • ダブルフィッシャーマンズベンド (★★★)
  • シートベンド (★★★)
  • プルージックヒッチ (★★)
  • ブリッジプルージック (★★)
  • オートブロックヒッチ (★★★)
  • クレムハイスト (★★)
  • バックマン (★★)
  • ガースヒッチ (★★★)
  • ガルーダヒッチ (★★★)
  • ビエンテ (★★)
  • ロレンツィ (★)


こういったレスキュー技術は、複雑な割には現場で使うことは少なく(私は今まで実際に使ったのは10回程度です)、しかも使うときには絶対に間違えることはできないという、とてもシビアなものです。
今回のようは講習は、定期的に受講をして最新技術を身につけると同時に(技術の細部はどんどん変わっていくのです)、定番の技術もとっさのときに使えるように、しっかりと身に付けておきたいと思いました。

ちなみにロープワークのうち、重要度が高く、なおかつ一般登山者でも役立つと思われるものの一部は、私が講師役を務める講習会が予定されています。
しっかりと学んでみたいと思う方は、ぜひ受講をご検討ください。
詳細は以下の通り、机上講習は無料です!

▼第9回机上講習について

机上講習 第12回 登山で使うロープワークの基本 | 風の旅行社

▼第9回実践講習について

実践講習 第12回 湘南・鷹取山ロープワーク講習 | 風の旅行社

▼全12回のスケジュール

木元康晴さんと学ぶ 風の登山教室(2015年) | 風の旅行社

ロープワークについては、以下の本をご参照ください。

▼参考書籍

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