2015年4月23日

鉄五郎新道から登った御岳山。

鉄五郎新道、というのを調べたくて、一人で奥多摩の御岳山(みたけさん・929m)に行ってきました。

鉄五郎新道は青梅線古里駅やや西の、寸庭橋付近から寸庭川と越沢の二俣を過ぎ、御岳山北西寄りの大塚山(おおつかやま・920.3m)に至る、破線ルートです。
毎年4月には、可愛らしいイワウチワの花が見れるということで、一部の登山者には人気のルート。
しかし…。

完全にお花が終わったイワウチワ。

今回はちょっと、時期が遅すぎでした!
2箇所あるイワウチワ保護地のいずれも、お花は完全に終わった状態でした。
それでも場所を確認できたので、来年以降、お花の良いタイミングを狙って登りに行きたいと思います。

ところでこの鉄五郎新道、東京近郊のクライマーだったら一度は登ったことがあるだろう(最近はそうでもないかな?)、越沢バットレスの終了点を通る道なのです。
私はずーっと以前から、この道はどうやって登るのか(昭文社の山と高原地図には示されていない道なのです)気になっていたので、それが確認できたのも良かったことでした。

越沢バットレス終了点付近にある不動明王石仏。

思えば、私が初めて越沢バットレスを訪れたのは1994年4月のこと。
谷間にある岩場には、なぜか楽しげな音楽と、ガヤガヤいう人々の声が鳴り響いていました。

(少し上流側にある、キャンプ場で何かやっているのだろうか?)

そう思いつつも、ロープを結んで右ルート(IV+)を登り始めました。
越沢バットレスで最も容易とされる右ルートは、要領が判れば2ピッチで登ることも可能ですが、初めてということもあって小まめにピッチを切り、3ピッチで終了点を目指しました。
すると不思議なことに、鳴り響いている音楽や人の声が、登るにつれて間近に聞こえるようになってきたのです。。
高度が上がったことにより、遠くの音の通りが良くなったとか、そんなことではなく、本当にすぐ目と鼻の先で音が鳴っている感じです。
こんな山の中で、ちょっと考えられないことです。

非常に不思議な思いをいだきつつ、思いのほか厳しい右ルート最後の、“右の滑り台”と呼ばれるセクションを突破。
すると何ということか、抜け出た終了点のすぐ先にある金毘羅神社では、お年寄りや子どもたちが集まって、お祭りをしていたのでした。
びっくりでした!

後にも先にも、クライミングをしたその終了点で、山と関係のない人たちが集まってお祭とかをしていたというのは、この時だけです。
今ではその時に人が集まっていたあずまやは崩れていて、もう長いことお祭りはされていない様子です。
それでも終了点付近に点々と祀られる石仏や祠を見ると、ついその時の、とても不思議な思いが蘇ってきたのでした。

*  *  *

ところで鉄五郎新道は、上部にある広沢山(ひろさわやま・848m)までは標高差500m余りの単調な急登が続く道です。
展望はあまりなく、人工林の中を歩く区間も長いため、今ひとつ興味の薄いコースかもしれません。
やはり登るのならば、イワウチワの咲く時期が良いのでしょう。

コース上に特に危険はありませんが、上部で急な岩場を東から巻く部分に大きな木が倒れかかっており、巻くラインが若干不明瞭です。
時おり岩場に出て怖い思いをする人がいるようなので、注意すると良いでしょう。
また以前は標識もあったようですが今は朽ちていて、はっきりとした目印はありません。
地形図を読んで確実にルートを判断できる人以外は、避けるべきでしょう。

大きなアンテナ設備の立つ大塚山まで来ると、あとは登山というよりは公園にも近いような雰囲気です。
それでもミツバツツジの花があちこちに咲いて、春らしさが感じられて楽しいところです。
また途中にある円塚山園地では、カタクリの花が見れるのですが、こちらはほとんど終わりの状態でした。

続けてケーブルカー御岳山駅の前を横切って、御岳山を目指して歩きます。
山の上なのに宿坊がたくさん立ち並ぶ、これはこれでちょっと不思議な景観です。

御岳山の頂上となる、武蔵御嶽神社神社。
拝殿の左手を見ると、かわいいうさちゃんの彫り物がありました。

武蔵御嶽神社からは、七代の滝(左)からロックガーデンを経て綾広の滝(右)、まで歩く、奥御岳渓谷へ。
七代の滝の前後は急な下りや階段もありますが、ロックガーデン以降は比較的平坦で、なんで山の中にこんな歩きやすい道があるのだろう!と感心するような散策路です。
山登り初心者の人にはとてもお勧めしたい、楽しい雰囲気のコースでした。

さて下山は御岳山駅まで戻って、ケーブルカーを利用。
通常、私は足腰の鍛錬と節約のために、あまりこういったものは使わない(お客様がご一緒の時は積極的に使います)のですが、ちょっと贅沢をしてしまいました。
しかしけっこう楽で快適であり、たまには乗ってみるのも良いものだな、と感じました。

▼参考書籍

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