2015年2月23日

“野外の仕事”と、登山ガイドを目指すための要件。

野外の仕事 ― 野外(アウトドア)を仕事にするためのwebマガジン ― というWEBサイトに、インタビューを取り上げていただきました。
これからの山岳ガイドに必要なものとは…|山岳ガイド・木元康晴さん」というページです。

▼記事へのリンク

これからの山岳ガイドに必要なものとは…


野外の仕事 ― 野外(アウトドア)を仕事にするためのwebマガジン ― とは聞き慣れないと思いますが、大人のための自然体験をテーマにキャンプなどのプログラムを行っている、「僕らの家」という会社が運営するWEBサイト。
昨年末(いや、今年の初め頃かな)に開設された、まだ新しいサイトです。

このサイトの目的は、以下の通り。
「野外(アウトドア)業界でご飯を食べていける人を増やす」これが、 ― 野外(アウトドア)を仕事にするためのwebマガジン ― で目指していることです。
一言で野外(アウトドア)業界と言っても、さまざまな仕事があります。
<中略>
たくさんの仕事がある一方、季節変動や天候にも左右され、なかなかこの業界は食べていくのが厳しいのも現実です。
このサイトでできること・目指していることは大きく2つです。
1つ目は、実際に野外(アウトドア)業界で働く人たちの紹介をインタビュー記事を通して知ってもらい、その方々の活躍の場を広げていくこと。
2つ目は採用を募集している企業や団体さまの求人情報を掲載し、この業界で働きたい人とマッチングさせ、働くを実現させることです。
(はじめての方へ より抜粋)

ということでこのインタビュー記事も、私の活動を応援しつつ紹介をしていただくといったニュアンスで仕上がっています。
感謝です!

とは言いつつも、インタビューでは好き勝手なことを喋ってしまい、本当に登山ガイドを目指す人にとっては、やや舌足らず感があるかもしれません。
そこで以下にもう少し具体的に、登山ガイドを目指すために必要であろう要件を、ざっくりとピックアップしてみました。

登山ガイドを目指すための要件

 1.登山経験

 2.山岳を中心とした広範な知識

 3.ビジネスの実務処理能力

 4.ガイド資格



1.登山経験

ガイドとしての能力のベースとなるもの。
一定以上の登山経験がないと、いくら山が好きだからといってもガイドをやるのは、とても無理。
特にガイドにもっとも求められる安全管理能力は、講習をいくら受講したとしても、本質的なものが身に付くことはあり得ません。
自分の体を張った、力を出し切るような登山をしてこないと、山で迫ってくるありとあらゆる危険には対応できないでしょう。

具体的には、ロープ使用が必須の雪山コースを、1シーズン5回✕10シーズン。
このくらいはないと、登山経験は不足していると考えていいでしょう。
やはり雪山の気象条件は悪く、繰り返し登っていると手痛い思いをすることは何度もあるはずです。
そういった厳しい状況をくぐり抜けてきた経験、さらに悪条件の中でもしっかりをロープ操作ができる技術を持つということは、大切なことです。

2.山岳を中心とした広範な知識

やはりガイドですので、目的の山岳に出向いたら、そこでしか見れない、体験できないようなことは、しっかりと解説できることが大切。
自分の得意ジャンルを決めて、そこに特化して知識を身につけるのも一つの方法ではあるのでしょうが、一般の皆さんにはあんまりマニアックなものは好まれません。
しかも山に限った知識だと、どうしても浅く感じられてしまうため、できるだけ広範な知識を身に付けるよう、日頃から努力するのが良いと思います。

3.ビジネスの実務処理能力

ガイド山行は個人で山に行くのとは異なり、商売、ビジネスです。
ビジネスマンとして求められる、各種実務処理能力がないと、継続して売上を伸ばしていくのは困難でしょう。
その他、お客様とのコミュニケーション力も大切ですし、旅行会社を取引先とする場合は、多少は会社員の経験を持っていたほうが、先方の意向を先読みすることができたりして、有利だと思います。

この能力が乏しいと、独立したガイドというよりもただ山で仕事をしているだけのフリーター、みたいになってしまうので要注意です。

4.ガイド資格

登山ガイドは国家資格ではないのですが、今や業務をするには必須と言えるでしょう。
これまでの大きな遭難事故の反省もあって、今では旅行会社が無資格ガイドに業務を依頼するということはあり得ません。
また個人で行うにしても、資格がなければ保険などの面で大きく不利です。
何よりも、ガイドで必要とされる各種技術はガイド協会の講習を受けないと、正しいものは学ぶことができないのが実情です。

資格はよほど特別な理由がない限り、日本山岳ガイド協会の認定資格を取得することになります。
問題はお金がかかることです。。
事前講習をどの程度受けるか、装備をどの程度新しく揃えるか、住まいからの交通費などにもよりますが、30万円では足りないでしょう。
私は鳥取県に住んでいる時に、事前講習なども可能な限り受講して取得しましたが、交通・宿泊費を含めた総費用は70万円程度でした。

以上、4件ですが、ちょっとざっくり過ぎるかな?
でも十分な登山経験があって、知識もあって、それをビジネスとして回す力があって、資格があればあとは何とかなると思います。

ただ、やはり難しいのはスタートして、軌道に乗せるまでの間でしょうか?
さらに今は数年前から言われている登山ブームが、たぶんまだ継続している状況であり、山に強い関心を持つ人も多いのですが、この状況がどこまで続くのかは不明瞭です。
場合によっては、現在のような登山ガイドが求められる場(市場、と言っても良いのでしょう)が大きく縮小することも考えられます。

なかなか難しいそれらの事項については、またそのうち、時間ができた時にでも書きたいな、と思います。

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