2014年3月9日

複雑な地形が面白い房総の元清澄山。

風の旅行社による登山ツアーのガイドとして、千葉県の房総半島に向かいました。
目指したのは侵食の激しい房総半島でも特に地形が険しいとされる、元清澄山(もときよすみやま・344.2m)と清澄山(きよすみやま・377m)。

しかし当初はこの2座を縦走する予定だったものが、その間を結ぶ関東ふれあいの道が、大雪に起因する倒木のために通行できない状態に!
また元清澄山も、金山ダムからの登山道がやはり多数の倒木で通行が困難とのこと。
(3月9日の時点で、作業員2名の方による復旧作業が進行中でした)

やむを得ず今回は保台ダムから元清澄山をピストンし、下山後にバスで移動して清澄山に向かうように計画変更をしました。

これは元清澄山の岩尾根を通過している様子。
周囲に木が生えているため写真では解りにくいのですが、左右は60度よりも急と思える傾斜で切れ落ちている絶壁です!

私の愛読書である、小泉武栄さんの著書『山の自然学』には、この一帯について以下のように記されています。
房総半島の南部に清澄山という海抜377mの山がある。
房総丘陵の一峰で、仏教の聖地としても知られているが、高さから想像するよりもはるかに険しい山で、丘陵とは名ばかり、谷へ紛れこんだ人が遭難騒ぎをひきおこすことがあるほどである。
地形はきわめて複雑で、尾根が系統性なしに伸び、非常に迷いやすい。
また痩せ尾根と絶壁とがいたるところにあって危険なうえ、谷は∪字溝のように両岸が切りたち、底はつるつるになっていて中へ入ると出ることができなくなる。
どうしてこんな地形ができたのか不思議きわまりないが、とにかくむやみに谷に降りたりしないよう、注意が必要である。
ということで、房総の山というと大したことがないと思われるかもしれませんが、清澄山の一帯はけっこう激しい山歩きができるエリアなのです。

スタートは保台ダムから。
2000年にできたまだ真新しいダムであり、駐車場と水洗トイレが備えられています。

そこから約30分、林道を歩いて登山口へ向かうのですが、その林道にも倒木はあって、上を行くか下を行くかで悩んだりしたのでした。

さらに高さの低い堰堤の上を渡渉して、その向こうが登山口となります。

登山道は険しく、数えきれないくらいの小ピークがあって(20くらい?)、ひたすらアップダウンを繰り返すことになります。

ところでこのコースでは、様々な種類の樹木を観察することができるのが魅力。
ただし途中からは安全に痩せ尾根を通過することに集中したので、じっくりと木を見ることができず残念でした。。

滑りやすくて通過に苦しむ箇所もありましたが、無事に全員、元清澄山に登頂!

下山も同じ道だったのですが、地形の険しさからかまるで別の道を通っているような気分に。
ちょっと不思議な印象の残る山でした。

<参考コースタイム>

保台ダム(09:44)―登山口(10:17)―元清澄山(12:14~12:43)―登山口(14:22)―保台ダム(14:55)


山旅ロガーの軌跡

右下の保台ダムから、中央上の元清澄山へ。
軌跡だけみるとすっきりしていますが、実際は尾根の分岐が多くてとても解りにくいコースなのです。


清澄山へ

元清澄山から下山した後は、バスで30分足らずの移動をし、清澄山へ向かいました。
ただしこの清澄山は登山をするような山ではなく、清澄寺(せいちょうじ)という大規模なお寺の境内となっている一帯。

カメラだけを持ってバスから下車し、参道を歩いて山門に向かいました。

山門を潜ってまずは、お寺参りの基本の本堂への参拝をします。
その後は右手にある、1647(正保四)年創建、1837(天保八)年再建の中門を見学。

また中門の向こうにある鴨川市指定天然記念物「清澄の大クス」や、一段下の「千年スギ」なども興味深く見て回りました。

さらに境内のずっと奥にある、仏舎利塔にも参拝。
まるでチベットやネパールのストゥーパを思わせるような造りの、ユニークな仏舎利塔でした。

▼参考書籍

 
千葉県の山』では、今回予定していた元清澄山から清澄山へと歩くコースが取り上げられています。
また『山の自然学』では、「特異な地形が生み出す植物群」という章で清澄山についての記載があります。

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