2013年8月24日

王滝口より御嶽山へ。

先月に引き続き、風の旅行社のツアーガイドとして山に行ってきました。

今回の行き先は、御嶽山(おんたけさん・3069m)。
飛騨山地の最南端に位置する、富士山(ふじさん・3775.6m)と並ぶ独立峰であり、日本第14番目の高峰です。

御嶽山は1979年10月28日に、突然噴火を始めた火山として広く名前が知られています。
当時は古文書なども含む文献に、この山が火山活動を起こした記述がなかったため、いわゆる「死火山」(現在は使われていない火山分類の言葉)として、まず噴火は起こらないだろうと思われていた山なのだそうです。

その後の火山活動は小規模ですが、今でも山頂近くの地獄谷では噴気が立ち昇り、火山の生々しさが感じられる山です。

火山である御嶽山の、もう一つの顔は信仰の山、であるということ。

国立公園に指定されていないということも影響しているのでしょうか、山中のあちこちには、御嶽山を信仰する「御嶽講」に関わる様々なものが、祀られ、設置されています。

今回の登山口である王滝口にも、大変に立派な真新しい鳥居が立てられていました。
登山はこの鳥居を潜るところから始まります。
出だしから少しの間は、林道のような立派な登山道(参道)が続いています。
日帰りで登山、いや参拝をしてきた御嶽講の信者さんと、何人ともすれ違いました。

やがて写真の大江権現のお社のところから、道の傾斜が強まって、だんだんと登山らしい歩きになっていきます。

ひと登りで八合目石室に到着。
周囲は広く、休憩適地です。

さらに登って、九合目石室へ。
この辺りから次第に、ガスが濃くなってきて、展望が得られないようになってしまいました。。

九合目付近の急登を登りきると、王滝頂上(おうたきちょうじょう・2936m)に到着です。
御嶽山は山頂部分が東西1km、南北4kmにも及ぶ台地状になっているのですが、この王滝頂上はその最南端にあたります。

王滝口頂上奥社が祀られており、拝殿に立って左手を見ると地獄谷の噴煙が見えるのですが、残念ながらこの時は真っ白で何にも見えませんでした。。

王滝頂上からは八丁ダルミという鞍部を通過して、最高地点である剣ヶ峰(けんがみね・3067m)を目指します。

その途中、ガスの間に妙な形(失礼!)の造形物が…。

まごころの塔というモニュメントであり、何か人の心の純真さとかを表しているのでしょう。
すぐ隣には御神火斎場という神像群もあって、何だか不思議なところです。。

さて最後の急登を登り切れば、宿泊先である剣ヶ峰山荘に到着です。

翌日の天候が微妙であったので、まったく展望は得られないであろうこの状況でも、一応その場で頂上に立っておくことにしました。

小屋の前にザックを置いて、急な階段を登っていきます。

たどり着いた、剣ヶ峰の頂上。
やはり何にも、まったく見えません。。。

本当は北アルプスや中央アルプスの山並みの大展望が広がる、素晴らしい頂上なのですが…。
(冬の様子ですが、それらの展望は下記の関連エントリーよりご覧になってみてください)

それでも3000m峰の1つに立てたことで、満足感は大きいものがあります。
階段を慎重にくだって、剣ヶ峰へ。

剣ヶ峰山荘は、一見富士山の山小屋を思わせるような印象もありますが、寝場所は広く、食事もカレーではない、ちゃんとしたものです。

スタッフの皆さんの応対もとても親切で、富士山で言えば富士宮口の山小屋のような、おおらかな雰囲気がありました。
(一番人気の吉田口は、あまりにも登山者が多くて融通が効かない場合が多いのです。。)

夕食後、外に出たらほんのわずかな間だけ視界が広がりました。
王滝頂上と、右手前にちょっとだけ噴気が見えています。

しかしこれも短い時間のことであり、すぐに辺りは真っ白なガスに覆われてしまったのでした。

▼関連エントリー
穏やかだった木曽御嶽山。 (2011年12月28日)

▼参考書籍
   

ところで秋に向かうこれからの季節は、以下の『山と渓谷』のバックナンバーが参考になるでしょう。

 表紙はマンガ『』の島崎三歩!
第2特集「初秋に登りたい3000m独立峰」という記事で、富士山、御嶽山、乗鞍岳の三座が紹介されています。
通常はガイドブックに取り上げられることのない、中途半端な時期のコースガイドであり、手元にあればきっと重宝するでしょう。

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