2013年4月22日

裏妙義・木戸壁右カンテルート。

季節外れの寒さとなった週末が過ぎた月曜日、久し振りに妙義山(みょうぎさん・1104m)方面に足を運びました。

本当は小川山にクライミングに行く予定だったのですが、前日は関東各地で降雪があったため、標高の高い小川山は寒いだろうと予測して敬遠。

そこで以前から少し気になっていた、妙義山の中でも裏妙義と呼ばれる一角の中腹にある、近年整備のされたマルチピッチクライミングルートを登ってみることにしたのです。

これは上信越自動車道松井田妙義ICを出たすぐ先のコンビニエンスストアから見た、裏妙義の全景。
中央やや左の凸状の岩峰が、裏妙義シンボル・丁須ノ頭(ちょうずのかしら・1057m)です。
凸状の先端に、小さく丁須岩も写っているのが解るでしょうか??

今回目標としたクライミングエリア・木戸壁はその左、山稜が急に切れ落ちる付近の中腹にある岩壁です。
(この写真には木戸壁そのものは写っていないです)

木戸壁へのアプローチは、車で妙義湖方面に向かい、妙義湖上流で中木川を渡ったすぐ先にある駐車場に駐車。
そこから国民宿舎左手の、丁須ノ頭へ向かう林道に入り、すぐ右手に出てくる登山道へ入ります。
沢を横切って人工林の中を進み、もう1回沢を横切ると右手間近に岩壁が近付いてくるのですが、それが木戸壁です。
駐車場からは徒歩約40分です。

より大きな地図で 妙義山・木戸壁へのアプローチ を表示

全く役に立たないかもしれませんが、ごく簡単なアプローチの概念図を作ってみましたので、興味のある方は参照してみてください。

登山道を離れて、一段上の岩壁基部に行くと、このような岩小屋となっています。
岩小屋手前の踏跡を右に20mほど登り、一番高くなったところが今回目指した、右カンテルートの取り付き。

右カンテルートの初登は1979年1月14日。
岩質が悪く、その後は忘れられたようなルートになっていたのですが、それを山楽童人 グループノマジの皆さんが再整備。
強固な支点(工業用アンカーボルト)を設置して、整備完了したのが2010年。
翌年、雑誌『岳人』に発表され、以降は比較的多くのクライマーを迎える、隠れ人気ルートみたいな感じになっていたため、私も興味を覚えていたのでした。



●1ピッチ目(15m、III)

取り付きから、1ピッチ目を見上げたところ。
このようなハンガーボルトが、まるで人工壁のような感覚で続いています。
しかし岩質は礫岩であり、剥離しそうで少々恐ろしい感じ。

出だしは傾斜が強いですが、すぐになだらかになってきます。
そのかわり岩の上に砂が乗って、スリップしそうで注意が必要。

●2ピッチ目(20m、IV)

まずは右上するスラブを登ります。

その上でフェースを直上。
さらに傾斜が強くなる辺りで、下からは見えないテラスへ、トラバースするような感じで乗り移ります。
イワマツがたくさん生えていて、要注意のピッチです。

●3ピッチ目(20m、III)

出だしは傾斜は強いですが、一応はガバだらけ。
ガバも絶対に剥離しないのならば良いのですが、決してそんなことはないので、なかなか緊張します。
上に立つ木の左手にビレイ点があるので、そこまで登ります。

岩質が悪いことを除けば、まあまあ快適なピッチ。

●4ピッチ目(30m、IV)

右上するスラブをたどって、そこからは傾斜の強いカンテを直上。
ルート中でも最も爽快なピッチでしょう。

途中の懸垂下降用のアンカーを通過して左に一段上がり、あとは右上する草付バンドをたどってビレイ点へ。

●5ピッチ目(15m、III)

階段状のフェースを登ると、安定したテラスに到着。

初登時はここから、左のルンゼを登っているのですが、再整備時に設定されたルートはここまでなので、我々もそれに従ってここで終了。
懸垂下降で取り付きに戻ることにしました。

●下降

各ビレイ点、および4ピッチ目の中間天には、この写真のようなアンカーが設置されています。
その設置されているシャックルにロープを掛けて、懸垂下降をしました。

ここの岩は突起が多く、フリクションも強いため、ロープの回収時にはひっかかる可能性が高いと予想。
従って全ピッチシングルロープで、細かく切って下降をしました。
計6回の懸垂下降で、無事に取り付きまで戻ることができました。



登ってみての感想は、岩質には本当に要注意!とのこと。
今回はメンバー3人とも、それぞれ立ち込んだフットホールドが剥離して恐ろしい思いをしています。
しかしロケーションは良く、支点は強固だし、グレードそのものは難しくはありません。
しっかりしたリーダーの元で、初心者が技術、手順を学ぶには良いルートではないかと思いました。

今回登った右カンテルートの右手にある、木戸前ルンゼというのも、やはり2010年に同じグループノマジの皆さんに整備がされているようです。
近いうちにまた時間をとって、今度はそちらも登ってみたいと思いました。

▼参考書籍
 木戸壁の報告が載っているのは、この2011年3月号。
ちなみにこの号には私も、冬の大山登山の記事を3ページ書いています!

0 件のコメント:

コメントを投稿