2013年4月19日

『ヤマケイ入門&ガイド 沢登り』。

用事があって、馴染みのカモシカスポーツ 山の店・本店に行ってきました。
東京に転居してからの業務の中心となっている、マウンティンゴリラ登山学校のパンフレットを置いていただくためです。

営業部長の笹原芳樹さん(私と同じ東京都山岳連盟の海外委員であり、もう15年以上のお付き合いです)にパンフレットの束をお渡しし、世間話をあれこれ。
その時ふと平積みになっている本を見ると、新しい沢登りの入門書兼ガイドブックが目に入りました。
今や沢登りの大家と言える手嶋亨さんと、所属する山岳会・童人トマの風による『ヤマケイ入門&ガイド 沢登り』という本です。
手にとってパラパラと目を通すと、吉川栄一さんによる往年の名著・『YAMAKEIアドバンスド・ガイド 沢登り 入門とガイド』によく似た構成です。
(そちらは1990年発行のもので、私を育ててくれた大切な本の一つです)

最近は本はAmazonで購入することが大半なのですが、すぐ欲しかったことと、カモシカに来たなら手ぶらで帰るわけにもいかないということで、その場で購入しました。

ヤマケイ入門&ガイド 沢登り』と『YAMAKEIアドバンスド・ガイド 沢登り 入門とガイド』を並べてみました。
両者とも判型は一緒で、構成もとても良く似た内容です。

いずれも前半は技術解説になっている訳ですが、これに関しては時代に応じた変化というのはあるものの、大筋ではそんなに違いはない印象です。

一方、後半のガイド部分はそれぞれ50本超の沢が載っているのですが、これはぱっと見た目で、かなり異なっているようでした。
あまりにも気になったため、簡単な比較表を作ってみたので、興味のある方は「もっと読む」をクリックしてご覧になってみてください。

概ね、新しい『ヤマケイ入門&ガイド 沢登り』に準じた分類、順番になっていますが、比較しやすくするため、少し入れ替えているところもあります。
赤字になっている沢が、両者に共通しているものです。


新) ヤマケイ入門&ガイド沢登り
旧) 沢登り 入門とガイド


大雪山・クワウンナイ川 大雪山・クワウンナイ川
日高山脈・礼内川八ノ沢
日高山脈・ヌビナイ川右股沢

八幡平・葛根田川北ノ又沢 八幡平・葛根田川北ノ又沢
和賀山塊・堀内沢マンダノ沢 和賀山塊・堀内沢八龍沢
焼石連峰・尿前川本沢 白神山地・奥入瀬川
船形連峰・大倉沢笹木沢 森吉山・ノロ川桃洞沢
二口山塊・大行沢カケス沢
蔵王連峰・名乗川小屋ノ沢
栗子山塊・摺上川滑谷沢周辺 吾妻連峰・中津川
吾妻連峰・前川大滝沢 吾妻連峰・前川大滝沢
安達太良川・石筵川




朝日連峰・八久和川中俣沢 朝日連峰・朝日俣沢
朝日連峰・荒川角楢沢下ノ沢 朝日連峰・三面川岩井俣沢(中俣沢)
飯豊連峰・頼母木川足ノ松沢 飯豊連峰・胎内川(東俣・本源沢)
飯豊連峰・内ノ倉川七滝沢

五頭連峰・大荒川本谷
下田山塊・笠堀川光来出川 下田山塊・笠堀川光来出川
越後三山・黒又川日向沢 下田山塊・大谷川鎌倉沢
越後三山・水無川真沢~祓川
巻機山・登川金山沢 巻機山・登川米子沢
会越国境・霧来沢もうがけ沢 南会津・袖沢御神楽沢
駒・朝日山群・袖沢北沢~白戸川メルガ股沢 只見・只見川恋ノ岐川


奥利根・利根川本谷 奥利根・利根川本谷
奥利根・楢俣川前深沢 奥利根・水長沢本流水鉛沢

奥利根・宝川ナルミズ沢
谷川連峰・湯檜曽川本谷 谷川連峰・湯檜曽川本谷
谷川連峰・湯檜曽川東黒沢~宝川ウツボギ沢 谷川連峰・赤谷川笹穴沢
谷川連峰・万太郎谷井戸小屋沢右俣 谷川連峰・仙ノ倉谷西ゼン

谷川連峰・谷川ヒツゴー沢
苗場山北面・釜川右俣~ヤド沢 上信国境・魚野川



奥秩父・笛吹川東沢釜ノ沢東俣 奥秩父・笛吹川東沢釜ノ沢東俣
奥秩父・丹波川小常木谷 奥秩父・丹波川小常木谷

奥秩父・丹波川本流

奥秩父・大洞川井戸沢
大菩薩・泉水谷小室川谷 大菩薩・泉水谷小室川谷
奥多摩・日原川大雲取谷 奥多摩・日原川大雲取谷
奥多摩・日原川巳ノ戸谷 奥多摩・川苔谷逆川

奥多摩・多摩川水根沢
丹沢・葛葉川本谷 丹沢・葛葉川本谷
丹沢・神ノ川伊勢沢 丹沢・水無川本谷

丹沢・四十八瀬川勘七ノ沢

丹沢・本谷川キュウハ沢

丹沢・玄倉川小川谷廊下

北アルプス・金木戸川小倉谷 北アルプス・黒薙川北又谷本谷
北アルプス・黒部川赤木沢 北アルプス・黒部川赤木沢

北アルプス・黒部川上ノ廊下
御嶽山周辺・王滝川鈴ヶ沢東股
御嶽山周辺・柿其川本流
中央アルプス・与田切川アズキ沢
南アルプス・栗代川 南アルプス・大井川信濃俣河内
南アルプス・野呂川シレイ沢 南アルプス・野呂川シレイ沢
奥美濃・板取川川浦谷銚子洞 南アルプス・尾白川黄蓮谷右俣

西
鈴鹿・野洲川元越谷 六甲山・住吉川西山谷
比良山地・安曇川奥ノ深谷 比良山地・鴨川八池谷
京都北山・由良川ゲロク谷右俣
大峰山脈・上多古川本谷 大峰山脈・下多古川本谷

大峰山脈・芦廼瀬川本流
南紀・大塔川黒蔵谷 台高山脈・蓮川ヌタハラ谷

台高山脈・本沢川釜之公谷
氷ノ山・八木川源流(左俣)

赤石山系・銅山川床鍋谷
石鎚山脈・面河本谷

尾鈴山地・名貫川ケヤキ谷 尾鈴山地・石並川

背振山地・坊主川金沢沢

脊梁山地・耳川上ノ小屋谷
屋久島

宮之浦川
沖縄
仲間川~クイラ川


台湾・玉山・沙里仙渓
ニュージーランド・Roaring Lion River

こうやって見ると、両者に共通している沢は13本。
この13本は、日本を代表する名渓中の名渓と言って良い沢でしょう。

しかしその他、40本以上もの沢がだぶることなく、それぞれに列挙されています。
これは編者の個性や、お好みによる差異というのもあるでしょうし、またこの23年の間に、いろいろと状況が変わってきたということもあるのでしょう。
例えば御嶽山の沢が注目されるようになったのは比較的近年ですし、表丹沢で人気のあった沢は、今や夏は大量のヒルが発生するため、普通の感覚ではちょっと近付けない状況になってしまっています。

一見そんなに時代に左右されることのなさそうな、沢登り、という登山形態ですが、それでも少しずつは変化していっているのだろうなと、そんなことをあらためて考えさせられました。

▼Amazonへのリンク
 ガイド部分以外も充実。入門者以外にもお勧めです!

沢登り―入門とガイド (YAMAKEIアドバンスド・ガイド)
↑こちらも古書では入手が可能のようです。

ところでマウンティンゴリラ登山学校のほうも、よろしくお願いします。
以下の登山用品店にパンフレットを置いていますので、お買い物の際にはぜひお手にとってみてください。

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