2013年3月7日

市街地の岩場・鷹取山再考。

雪山に出掛ける予定だったのを変更して、日帰りでクライミングに行くことになりました。
しかし予報では、大量の花粉が飛散するとのこと。
花粉症である私には、とても辛い状況になりそうです。
そこで思い付いたエリアが、三浦半島の鷹取山(たかとりやま・139m)。
東京付近の岩場はスギ・ヒノキの人工林に囲まれているのですが、三浦半島であれば、奥多摩や丹沢に比べると、かなり人工林は少ないと思ったのでした。

ところで“鷹取山”というと、年長クライマーだったら懐かしさを感じ、若いクライマーだったら、終わった岩場、との印象を持っているエリアかもしれません。
砂岩の石切り場跡を登るところであって、傾斜は基本は垂直。
ホールドは、人為的に開けられた穴(昔はピトンを打ち込んで人工登攀で登っていたそうで、そのピトンを抜いた際の穴)を利用して登ります。
そのほとんどは妙に丸っこく、表面が砂っぽくジャリジャリして、思いの外登りにくい…。
それでも交通の便が良く、気軽に足を運べるということでここを登るクライマーはとても多かった、と思います。
しかし1990年代に人工壁が普及してからは、敢えてこんな、ある意味不自然な岩を登る人は少なくなって、限られたクライマーしか登っていない、というのが現状ではないでしょうか。

まあそれでも、たまには変わった雰囲気のクライミングも楽しいものです。
私もかつてはしばしば足を運んだところであり、懐かしさも覚えつつ、久し振りに訪れてみることにしました。
アプローチは京急線の追浜駅からが一般的ですが、それは帰りにして、行きはJR横須賀線東逗子駅から、神武寺を経由するハイキングコースを辿ってみました。

ということで、東逗子駅から気持ちの良い散策路を歩いて行きました。


神武寺の境内へ。
ここは奈良時代、行基というお坊さんによって作られたお寺であり、山岳信仰の面影の残る古刹です。

神武寺の境内左手に、鷹取山へ続くハイキングコースが伸びています。
同行者は、Climbing Club ZOOの千穂さん。
「女人禁制」の碑の前を、ためらいもなく(!)突破して行きました。

途中、ごく簡単な鎖場なども通過して、いよいよ岩場の目立つ鷹取山の一角へ。

鷹取山の一帯は、「鷹取山公園」として整備された広場になっています。
千穂さんはここを訪れるのが初めてだったので、最初に展望台のある頂上へ行ってみました。
写真は鷹取山の全容で、手前のクラックの入った岩場が子不知。
その奥の大きな岩場が前浅間。

クライミングはまず、子不知の電光クラック(5.9)を登ってみることにしました。
このフェース左手の、上部に見えるジグザグのクラックを登るルートです。

ホールドはこんな感じで穴に指を突っ込んでピンチグリップで登るので、けっこう腕にきます。
それでも上部のクラックに手が届けば、あとは比較的簡単。
入門ルートであり、私も以前に何度も登っているのですが、思ったよりも大変でした。。

ところで鷹取山の岩場は、岩質が脆いためにすべてトップロープで登られています。
大概の岩は普通に歩いてセットできるのですが、子不知だけはIII程度のクライミングをしないと上に行くことができません。
クライミング終了後は、かつては恐ろしい思いをしてパンプした腕でクライムダウンをしたものですが、今は比較的しっかりした支点が上部に作られていて、懸垂下降をすることができたので安心でした。

続けて登ったのが、ビギナーズフェースの左ルート。
私が前回ここを登ったのは、たぶん20年以上前。
グレードは、V程度??
でもビギナーズとはいえ、なかなか登りにくいルートです。。。

さて問題の花粉ですが、困ったことにこの三浦半島にも激しく降り注いでいたようです。
私も千穂さんも、次第にくしゃみが止まらなくなり、けっきょく2本のみでルートは終了。
場所を移動して、前浅間のコの字でボルダリングを少しやって、早々に引き上げることになったのでした。
もう少し登りたかったのに、残念…!

下山は前浅間から追浜駅方面に向かいましたが、コの字ボルダーの下にもこのようなボルダリングエリアもありました。

ということで久し振りに訪れた鷹取山ですが、かなり楽しかった、というのが実感です。
私も今はかつてのように、努力を重ねてより難しいルートをガンガン登ろうという気持ちはあんまりないのですが、幅広い登山を楽しむためにクライミングの力は落とさないようにしたいと思っています。
それには人工壁ももちろん有効ですが、たまにこのような全く異質なホールドの岩を登ると、応用力というか、山岳地帯でのイレギュラーに対応できる力が養われるような気がします。
雰囲気もとても良いところですし、これからも時々は時間を作って、鷹取山を定期的に登りに来たいものだと思いました。

▼参考書籍(Amazonへのリンク)
 鷹取山も、一応100岩場のひとつです!

▼岩場情報(CLIMBING-netへのリンク)
国内岩場情報 > 鷹取山

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